
緑茶は健康や美容に良いといわれています。では同じ葉から作る紅茶にも、その効果があるのでしょうか?そもそも緑茶と紅茶の効能の違いって何ですか?
緑茶と紅茶に効能の違いはあるの?
最近テレビや雑誌などで、緑茶の特集をやっていますよね!世界的にもブームだとか。緑茶は動脈硬化や脳梗塞を予防するとか、ダイエットや美容にいいといわれていますか、緑茶と紅茶ではどちらの効能が高いと思いますか?
緑茶と紅茶、ウーロン茶とでは、成分に大きな違いがあるようです。元々それらの茶葉は同じものですが、発酵させるなどの製造方法の違いで成分が変わるのです。
ダイエット効果が高いのは緑茶、それとも紅茶?
緑茶と紅茶では、ダイエット効能が違います。
緑茶には、ポリフェノールの一種であるカテキンという成分が多く含まれています。これはコレステロールを下げ、脂肪燃焼を促進してくれることが分かっています。しかしカテキンは4種類あり、種類によって働きが違うのです。しかもお茶の入れ方によって、それらのカテキンの出方が全く変わるのです。
(お茶の入れ方は、このページの下に掲載しています)
脂肪燃焼効果については「緑茶」が効果的です。その理由は、ビタミンCやビタミンB1やB2の含有率にあります。脂肪の燃焼は、ビタミンCやビタミンB1・B2が無くてはできません。ビタミンCは緑茶に多く含まれていますが、紅茶はゼロです。ビタミンB類は、緑茶が紅茶の2倍以上あります。
(もっともダイエットに優れたお茶の入れ方は、下に掲載しています)
一方「紅茶」は脂肪や糖質の吸収を抑えるチカラが優れています。紅茶にはテアフラビンという成分が多く含まれています。緑茶には全くありません。テアフラビンはカテキンが変化した成分で、腸での脂質や糖質の協力にシャットアウトします。テアフラビンは特保のお茶などに含まれている成分でもあります。
ただし、スーパー緑茶には、紅茶を超えるテアフラビンが含まれています。
普通の緑茶でも、ちょっと手間をかけると、カテキンが強力なテアフラビンやテアルビジンに変化します。(スーパー緑茶の作り方は、このページの下に掲載しています)
脳梗塞や心筋梗塞の予防に効果が高いお茶は?
脳梗塞や心筋梗塞、ガンなどの生活習慣病の予防に効果が高いのは「緑茶」です。
お茶に含まれるカテキンは、コレステロールを下げ、血糖値や血圧を抑える働きがあります。カテキンの含有量は、緑茶は紅茶の5倍といわれています。その他カテキンは、抗菌作用や虫歯予防、口臭予防にも効果を発揮します。
インフルエンザの予防に効果があるのは緑茶?紅茶?
インフルエンザの予防に効果が高いのは、緑茶より紅茶の方です。
抗菌力効果は緑茶の方が高いのですが、ウィルス撃退についてはテアフラビンが強力に作用します。うがいをする時も紅茶の方がいいようです。風邪の予防だけであれば、緑茶の方が効果的です。
効果的なお茶の入れ方
お茶の入れ方で、カテキンの種類の出方が変わります。
カテキンは、エピカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレートの4種類があります。 免疫効果は「エピガロカテキン」がもっとも高く、これを上手に抽出すると、通常の2倍以上の免疫効果が得られます。
エピガロカテキンを抽出するには「氷水出し煎茶法」が効果的です。お湯を使った場合は、エピカテキンが出てきて、エピガロカテキンの働きを抑え込んでしまいます。
◆氷水出し煎茶の作り方
用意するもの
・煎茶(1) ・水(5) ・氷(適量) ・容器(グラスや急須)
- 普通の煎茶を容器に入れる。
- 氷と水を注ぎこむ。
- 5分待つ(できあがり)
- 濃い目のお茶が好きな方は、煎茶1に対して水3で試してみましょう。
- 普通の緑茶(煎茶)を使ってください。安いお茶でも高級な味がします。
温かいお茶は新陳代謝をあげダイエットに良い、とする考え方もありますが、それは体温を上げるという一点の効果を謳っており、成分的にはこの方法が最良といえます。また熱いお湯ではビタミン類を破壊します。
◆スーパー緑茶の作り方
用意するもの
・煎茶 ・大葉(煎茶1gに対して2枚) ・すり鉢
- すり鉢に煎茶と大葉をいれてすります。
- 30分放置します。
- お湯(70~80℃)を注ぎます。(できあがり)
- カテキンがテアフラビンやテアルビジンに変化します。(特保のお茶に変身)
まとめ
- 緑茶と紅茶の違いは、製法による成分の違い。
- 成分の違いによって効能が違う。
- お茶の入れ方によっても、抽出する成分が変わる。